school workshop

学校での活動、再開

9月になりました。
2020年度は、打合せやその他の事情で学校に行くことはあっても、またオンラインでの授業はあっても、実際に対面でワークショップ(授業)を行うことはこれまでありませんでした。
しかし、ようやく、対面での授業を行うことができました!

東京の私立の高校1年生(8クラス!)ですが、やはり実際に会うと色々なことが分かります。
実はこの学校は、4月から何度かオンラインで授業を行っていました。その中で自己紹介をしたり(してもらったり)、簡単なゲームをしてもらったり(そしてその感想を送ってもらったり)、詩を読んで録音したものを送ってもらったり、自分で詩を書いたり、等々、そこそこ色々なことをやってきました。

しかし、初めて実際に出会った時の彼らは、ちょっとうかがうような感じで私と話し(まあ、当たり前の事ですが)、反応もそれほど良いものではありませんでした。しかし、実際に身体を動かし始めて5分としないうちに、ぎゃーぎゃーとカオス状態になっていました。

勝手に腕を組むとか、距離を取りきれていないということはありますが、しかしそれはワークショップ中の事だけではなく、活動場所に入ってくる時点からそうなので(下手したら登下校中など、学校の外でも)、僕にも先生にも学校にも限界はあると思っています。とはいえ、大人に様に居酒屋でマスクをせずに大声で話す、というわけではないので、どちらが危険かといえば僕にはなんとも言えないところです。

完全に安全ではないし、リスクもあると分かってはいますが、初日にワークショップをおこなったクラスの先生が「今日のホームルーム、今までとはクラスの雰囲気が全然違いました。演劇とかワークショップって、大切なことと思ってましたが、こんなに違うってビックリでした」とおっしゃって下さいました。

実際、高校に入学してから、クラスづくりとか体育祭などの行事もまったくなく(クラスでまとまって何かをするということが100%良いことだとは思いませんが)一日の長い時間を一緒に過ごすひとのことを全く知る機会もなく過ごし続けてきた生徒たち。
「二人組になって」「三人組になって」と言うと、最後まで残ってしまう生徒はどうしてもいますし、それを「関係ない」と放置していたクラスメイトも少なくないです。どちらの気持ちも分かるので、その事自体というより、その生徒自体は悪いと思いませんが、その状況を作ってしまったことが良くなかったと思います。

でも、ワークショップをやっている中で、最初一人だった生徒が、誰かと話し始め、最後には少し笑顔さえ見えました。そしてそのクラスの先生が感じが違ったとおしゃってくれて、なかなか継続して子どもたちの様子を見ることはできないのですが、やって良かったな、と改めて思いました。

もう一度言いますが、リスクはあると思っています。でもだからこそ、一人にならずに、リスクを最大限に抑えつつ、誰かと何かをする、場を共有する、声を出す、身体を動かす、笑う、みたいなことが、こんな時だからこそ必要なのだとも、強く思います。